外食業分野で特定技能外国人を雇用するには?

query_builder 2025/01/14 就労ビザ

 ここでは、外食業分野で特定技能外国人を雇用するにはどうしたらよいかを簡単に説明します。特定技能ビザ(在留資格「特定技能」)についての基本的なことはこちらをご覧ください。


受入れ企業の要件


まず、特定技能所属機関(受入れ企業)の要件を説明します。


特定技能所属機関が特定技能外国人を就労させる飲食サービス業


 特定技能雇用契約に基づいて1号特定技能外国人を受入れる事業者(特定技能所属機関)は、1号特定技能外国人を次の(1)~(4)の飲食サービス業のいずれかを行っている事業所に就労させる必要があります。 なお、次の(1)~(4)の飲食サービス業を行っている事業所に当たるか否かを判断するに当たっては、飲食サービス業を営む部門の売り上げが当該事業所全体の売り上げの主たるものである必要はありません。このため、たとえば、宿泊施設内の飲食部門や医療・福祉施設内の給食部門等で就労させることも可能です。

(1) 客の注文に応じ調理した飲食料品、その他の飲食料品をその場で飲食させる飲食サービス業(食堂、レストラン、料理店等の飲食店、喫茶店等)

(2) 飲食することを目的とした設備を事業所内に有せず、客の注文に応じ調理した飲食料品を提供する持ち帰り飲食サービス業(持ち帰り専門店等)

(3) 客の注文に応じ、事業所内で調理した飲食料品を客の求める場所に届ける配達飲食サービス業(仕出し料理・弁当屋,宅配専門店,配食サービス事業所等)

(4) 客の求める場所において調理した飲食料品の提供を行う飲食サービス業(ケータリングサービス店,給食事業所等)


 特定技能所属機関は、1号特定技能外国人を上記(1) ~(4)の飲食サービス業のいずれかを行う事業所に就労させることを誓約しなければなりません(外食業分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書)。


 また、特定技能所属機関は、事業所において飲食サービス業を行うに当たって法令に基づく許可等を受けていることを確認できる資料を提出しなければなりません。すなわち、保健所長の営業許可を受けている場合は、許可証の写しを、保健所長の営業許可を要しないが届出の対象の施設(学校,病院,その他の施設の特定給食施設等)については、届出(届出後に変更届を提出している場合は変更届も含みます。)の写しを提出しなければなりません。法令に基づく許可等を要しない施設の場合は、資料の提出は不要です。


 上記(1) ~ (4) の事業所要件を満たさない事業所における就労は、業務区分該当性を満たさず、在留資格「特定技能1号」に係る在留資格該当性がないため、不法就労活動です。よって、特定技能外国人において、事業所要件を満たしていないことに係る認識がある場合には、特定技能外国人には資格外活動罪が成立します。事業所要件を満たしていないことに係る認識が特定技能外国人になかったとしても、就労させた特定技能所属機関には不法就労助長罪が成立します。事業所要件は、特定技能所属機関自身に係る事項であるため、当該要件を見たさないがゆえに不法就労活動に当たることを知らなかったことについて過失がないといえる場合は、基本的には想定できません。


 1号特定技能外国人の受入れ後に当該1号特定技能外国人が業務に従事する事業所が変更した場合には、14日以内に特定技能雇用契約変更に係る届出が必要です。特定技能雇用契約書の別添の雇用条件書の「II.就業の場所」に、事業所名、所在地および連絡先を記入する欄があります。上記の特定技能雇用契約変更に係る届出を行った場合は刑事罰に処せられます。変更後の事業所も、主として上記(1) ~ (4) のいずれかの飲食サービス業を行っている必要があります。


 なお、主たる業務は、外食業全般(飲食物調理,接客,店舗管理)です。この主たる業務と併せて行う限り、当該業務に当該事業所において従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(店舗に置いて原材料として試用する農林水産物の生産、客に提供する調理品等以外の者の販売等)に付随的に従事することは差し支えありません。


受け入れ機関適合性


 受け入れ機関(特定技能所属機関)は、下記1~5の事項等を遵守する旨の「外食業分野における特定技能外国人の受け入れに関する誓約書」を提出しなければならず、誓約事項を遵守できなくなった場合は、その旨を出入国在留管理庁協力を行わなければなりません。


1.風営法関係事項


 特定技能所属機関には、受入れ機関適合性として、1号特定技能外国人に風営法2条1項に規定する風俗営業および風営法2条5項に木より筒性風俗関連特殊営業を営む営業所において就労させないことが求められます。風俗営業または性風俗関連特殊営業を含む営業所においては、飲食物調理、接客、店舗管理の業務であっても、1号特定技能外国人を就労させることはできません。また、特定技能所属機関には、受入れ機関適合性として、1号特定技能外国人に、風営法2条3項に規定する接待を行わせないことも求められます。


2.協議会の構成員であること


 特定技能所属機関が、農林水産省、関係業界団体、登録支援機関その他の関係者で構成される食品産業特定技能協議会(以下、この文章において「協議会」といいます)。に加入することが必要です。


 協議会は、構成員が相互の連携を図ることにより、外食業分野における外国人の適正で円滑な受入れ及び外国人の保護に有用な情報を共有し、(1)外国人の受入れに関する情報の周知その他制度理解の促進,(2)法令遵守に関する通知および不正行為に対する横断的な再発防止,(3)外国人の受入れ状況の把握および農林水産省への報告,(4) 人材が不足している地域の状況の把握および当該地域への配慮,(5) その他外国人の適正で円滑な受入れ及び外国人の保護に資する取り組みについて協議を行います。  特定技能所属機関が、初めて特定技能外国人を受け入れる場合には、地方出入国在留管理局に対する在留所申請の際に、当該特定技能外国人の入国後4か月以内に協議会の構成員となる旨の誓約書の提出が必要です。入国後4か月以内に協議会に加入していない場合には、受け入れ機関適合性を満たさず、在留資格該当性がないことになります。そのため、特定技能外国人の受け入れができないこととなり、その状態で特定技能外国人に就労させる場合は、不法就労助長罪が成立します。


 特定技能所属機関が、2回目以降に受け入れる特定技能外国人にかかる在留所申請(初めて特定技能外国人を受け入れてから4か月以内の申請を除きます。)及び協議会の構成員となる旨の誓約書を提出して受け入れた特定技能外国人に係る在留期間更新許可申請の際には、協議会の構成員であることの証明書の提出が必要です。


3.協議会に対し、必要な協力を行うこと


 特定技能所属機関は、上記1の協議会に対し、必要な協力を行わなければなりません。協議会に対し、必要な協力を行わない場合には、受け入れ機関適合性を満たさず、在留資格該当性がないことになります。そのため、特定技能外国人の受け入れができないこととなり、その状態で特定技能外国人に就労させる場合は、不法就労助長罪が成立します。


4.農林水産省が行う調査、指導その他の活動に対し、必要な協力を行うこと


 特定技能所属機関は、農林水産省が行う調査、指導その他の活動に対し、必要な協力を行わなければなりません。農林水産省の調査、指導その他の活動に対し、必要な協力を行い場合には、受け入れ機関適合性を満たさず、在留資格該当性がないことになります。そのため、特定技能外国人の受け入れができないこととなり、その状態で特定技能外国人に就労させる場合は、不法就労助長罪が成立します。


5.登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託するにあたっては、上記1~3の条件をすべて満たす登録支援機関に委託すること


 特定技能所属機関が登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合は、当該登録支援機関も、協議会に加入する必要があります。


 登録支援機関が初めて外食業分野において1号特定技能外国人の支援を実施する場合は、当該1号特定技能外国人の入国後4か月以内に協議会に加入する必要があります。加入していない場合には、当該登録支援機関に委託した特定技能所属機関は、受け入れ機関適合性を満たさず、在留資格該当性がないことになります。そのため、特定技能外国人の受け入れができないこととなり、その状態で特定技能外国人に就労させる場合は、不法就労助長罪が成立します。


 また、登録支援機関が協議会または農林水産省に対し、必要な協力を行わない場合には、当該登録支援機関に委託した特定技能所属機関は受け入れ機関適合性を満たさず、在留資格該当性がないことになります。そのため、特定技能外国人の受け入れができないこととなり、その状態で特定技能外国人に就労させるばあいは、不法就労助長罪が成立します。



特定技能外国人が有すべき要件


試験に合格するか第2号技能実習を良好に修了していること


 外食業分野において特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人は、外食業特定技能1号技能測定試験の合格及び、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験(N4以上)の合格が求められます。または、医療・福祉施設給食製造職種・医療・福祉施設給食製造作業に係る第2号技能実習を良好に修了していることが求められます。


 外食業分野における「特定技能1号」の人材の基準


技能水準 日本語能力水準
※医療・福祉施設給食製造職種・医療・福祉施設給食製造作業に係る第2号技能実習の良好な修了者は免除 ※職種・作業を問わず、第2号技能実習の良好な修了者は免除
外食業特定技能1号技能測定試験合格 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験(N4以上)合格


18歳以上で、健康状態が良好であること


試験合格のルートでも、技能実習2号を良好に修了したルートのどちらのルートでも、本人の健康状態が良好であることが必要なので、在留資格の申請時に健康診断書が必要です。健康診断書の様式は、入国管理庁のホームページからダウンロードできます。


特定技能の在留資格で通算5年になっていないこと


特定技能1号の場合は、特定技能の在留資格で通算5年までしか在留できません。それを超えて在留資格の申請をしても許可を得られませんのでご注意ください。


特定技能2号について


特定技能2号は、2023年12月現在、なっている人がとても少ないですが、これからは徐々に増えていくと思われます。特定技能2号になると、在留期間の更新に上限がなくなり、扶養する配偶者・子の帯同が可能となるというメリットがあります。


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