建設分野で特定技能ビザを取得するには?

query_builder 2025/01/14 就労ビザ

ここでは、建設分野で特定技能ビザを取るにはどうしたらよいかを簡単に説明します。特定技能ビザ(在留資格「特定技能」)についての基本的なことはこちらをご覧ください。


受入れ企業の要件


まず、受入れ企業の要件について説明します。


建設技能人材機構(JAC)


建設分野で外国人を受入れる受入れ企業は、建設技能人材機構(JAC) の正会員である建設業者団体の会員となるか、JACの賛助会員となることが必要です。いずれになるかは選択可能です。(賛助会員には議決権はありません。)


建設分野の業務区分について


 建設分野の業務区分は、令和4年8月30日の閣議決定で見直され、それまでの19区分から3区分に統合されました。それに伴い、各区分では、業務範囲が拡大されました。新しい業務区分では、(1)土木区分,(2)建築区分,(3)ライフライン・設備区分の3つになりました。(1)土木区分には、例えば、コンクリート圧送,とび,建設機械施工,塗装などが含まれ、(2)建築区分には、例えば、建築大工,鉄筋施工,とび,屋根ふき,左官,内装仕上げ,塗装,防水施工などが含まれ、(3)ライフライン・設備区分には、例えば、配管,保温保冷,電気通信,電気工事などが含まれます。 各業務分野で従事することが可能な工事の範囲は、比較的幅広く決まっているので、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

 業務区分の統合を踏まえた、同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬であることが必要です。これは、「基本給」および「毎月固定的に支払われる手当等」が比較対象の日本人と同等以上であることを言います。同等技能・同等報酬、月給制等、技能の習熟に応じた昇給等の適切な処遇が必要です。


特定技能雇用契約


受入れ企業と外国人との契約は、フルタイムの雇用契約で、「特定技能雇用契約」と呼ばれる特別な雇用契約の締結が必要です。特定技能雇用契約は、所定の諸条件を満たす契約であることが必要です。


例えば、

・報酬額が、日本人が従事する場合の報酬額と同等以上であること。

・一時帰国を希望した場合、休暇を取得させること

・報酬、福利厚生施設の利用等の待遇で差別的取り扱いをしていないこと

・1つの特定所属機関における「フルタイム」(原則、労働日数が週5日以上かつ年間217日以上であって、かつ、週労働時間が30時間以上)勤務であること(複数の機関で掛け持ち勤務不可)等が必要です。 特定技能契約書は、当該外国人(申請人)が十分に理解できる言語での記載も必要です。


 入国管理庁のホームページからは特定技能雇用契約書、雇用条件書、報酬に関する説明書、徴収費用の説明書の様式がダウンロードできます。


 派遣契約は特定技能では、農業と漁業の分野にのみ認められるもので、建設業の特定技能では派遣は認められません。また、被雇用者を必要な社会保険に加入させることが必要です。契約締結時に雇用関係に関する重要事項の母国語による説明、書面での契約締結が必要です。雇用契約を締結したら、14日以内に特定技能雇用契約に係る届出をする必要があります。提出先は、受け入れ機関の住所を管轄する地方出入国在留管理官署または、出入国在留管理庁電子届出システムによるオンライン申請です。


 外国人であることを理由とした待遇の差別的取り扱いは禁止されています。暴力、暴言、いじめおよびハラスメントの根絶、職業選択上の自由の尊重が求められています。

建設キャリアアップシステムへの加入・登録


 建設キャリアアップシステムへの加入、技能習得・資格取得の促進が必要です。

 当該外国人本人(申請人)が日本に在留している場合には、建設キャリアアップシステムへは、受入れ企業の登録の他、当該外国人本人(申請人)の技能者としての登録も必要です。


日常生活および社会生活上の支援の計画と実施


特定技能1号で在留する外国人に対しては、受入れ企業または登録支援機関による日常生活および社会生活上の支援の実施が求められています。支援は、登録支援機関に委託しても良いですし、自社で支援しても良いです。在留資格「特定技能」の申請の際に、支援計画書の提出が必要です。もちろん、支援計画に沿った支援の実施が必要です。特定技能2号では、支援の計画と実施は不要です。入国管理庁のホームページでは、特定技能1号の支援計画書の様式もダウンロードできます。


その他


 安全確保に必要な技能・知識等の向上支援、元請け企業は行う安全指導の遵守が必要です。 直接的、間接的な手段を問わず悪質な引き抜き行為は禁止されています。

 機構の行う共同事業の費用を負担することが義務づけられています。


外国人本人の要件


 次に外国人本人の要件を説明します。

 建設分野の特定技能1号になるには、(1)試験合格ルート,(2)技能実習等ルートの2つがあります。


(1)試験合格ルート


 (1)試験合格ルートは、技能評価試験(「技能検定3級」または「建設分野特定技能1号評価試験」と日本語試験(「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」に合格することが必要です。


 技能評価試験としては、「技能検定3級」または「建設分野特定技能1号評価試験」があります。技能検定3級試験は、各都道府県の中央職業能力開発協会 で受験することができます。また、建設分野特定技能1号評価試験は、建設技能人材機構(JAC)(https://jac-skill.or.jp/exam/)で受けることができます。


 日本語試験としては、「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)があります。国際交流基金日本語基礎テストは、国際交流基金で受験することができます (https://www.jpf.go.jp/jft-basic/) 。日本国内でも日本国外でも受験することができます。日本語能力試験(JLPT)は、JLPTサイトで申し込めます 。JLPTも、日本国内でも日本国外でも受験することができますが、年間の試験回数は、2回で、国際交流基金日本語基礎テストに比べて受験機会が少ないです。


(2)技能実習ルート


(2)技能実習等ルートは、2号技能実習を良好に修了しかつ修了した技能実習で習得した技能が従事しようとする業務において要する技能と関連性が認められる場合か、2015年度から2022年度までの時限措置として特定活動<外国人建設就労者受け入れ事業>に該当していることが必要です。技能実習については、専門家会議で検討が進められており、2024年2月現在、閣議決定がされました。詳しくはこちら。


18歳以上で、健康状態が良好であること


どちらのルートでも、本人の健康状態が良好であることが必要なので、在留資格の申請時に健康診断書が必要です。健康診断書の様式は、入国管理庁のホームページからダウンロードできます。


特定技能の在留資格で通算5年になっていないこと


特定技能1号の場合は、特定技能の在留資格で通算5年までしか在留できません。それを超えて在留資格の申請をしても許可を得られませんのでご注意ください。


特定技能2号について


特定技能2号は、2023年12月現在、なっている人がとても少ないですが、建設分野では、当初から 2号も認められています。特定技能1号から2号への変更は、班長としての一定の実務経験に加え、建設分野特定技能2号評価試験または技能検定1級に合格することが必要です。 特定技能2号になると、在留期間の更新に上限がなくなり、扶養する配偶者・子の帯同が可能となるというメリットがあります。


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